医師の転職率は、はたしてどれ位なのでしょうか?
全国的に医師の転職は以前に比べて一般化していて、医局の労働環境に疲れて市民病院へ転職したり、フリーランスや非常勤のアルバイトと掛け持ちして働くなどの医師も増えています。
今回は、気になる「医師の転職率」に関するお話です。
医師の転職率は以前に比べて増えている
一昔前の医師といえば、所属する大学医局の人事による異動が圧倒的多数であり、市民病院やクリニック等に転職する医師は今ほど多くありませんでした。
それに対して現代では、医局離れも進んでおり転職を希望する医師が増えている為、医師の転職率が昔よりも数が増加しているのは事実です。
今や医師の中には、4回、5回と転職を経験しているドクターも珍しくありません。
医師の転職回数とタイミングについてはこちらの記事を読んでください。
参考:医師はなぜ転職が多いのか?転職するタイミング(時期)と回数
女性医師は転職率・離職率が高い
厚生労働省が調査した「医師の勤務実態及び働き方の意向等に関する調査(平成29年)」では、医師の離職率に関するデータがあり、特に女性医師は、結婚・出産を機に「時間短縮勤務」「勤務日数減」「業務内容軽減」を希望する割合が多く、また、常勤医師の約10%、非常勤医師の約25%が「休職・離職」を経験しているという結果も出てきています。
資料:医師の勤務実態及び働き方の 意向等に関する調査 - 厚生労働省
離職率が高いということは、何割かはそこから復職することも考えられるので、転職率も男性医師に比べて高いことが予想できます。
女性医師の離職率を減らすためには、子育てをしながらキャリア形成や理想どおりの労働ができる環境作りが重要です。更にやむなく離職を経て新しい職場に移るときには「復職支援」の有無も大事なポイントとなります。
若手医師の将来を見据えた転職傾向
また、当然20代から30代の若手医師の方が転職して将来のキャリアプランを見据えた働き方を考える率が高い傾向にあり、40代後半~50歳代になると役職ポスト(ポジション)や求人数の観点などから転職率は若手よりも低くなります。
また30代後半以降になると、緊急手術やオンコール等の連続で体力的に負担が大きく、年齢的にも今後のキャリアを考え直したいために転職をするケースも少なくありません。
転職するべきかどうか悩んでいる医師の方へ
このように、一般的に医師は転職率や回数が多い職種です。
それはつまり、今の職場を辞めても、新しい環境へ転職しやすい職業とも言えます。
「過酷な勤務状況・ストレスから開放されたい」「今よりいい条件の病院がないか情報がほしい」など、今の病院に勤務し続けることに少しでも疑問を感じている場合、コンサルタントに相談したり、自身のツテを活用して情報収集してみたりして、一度本気で転職を考えてみてはいかがでしょうか?