検索サイトYAHOO!JAPANの掲示板で、医師の転職に関するこんな相談がありました。
それは、医師の転職について「認定医」や「専門医」の資格に関する相談です。
医学部を卒業して3年目になる大学病院の専修医の医師です。
私は卒後5年目までは大学病院の専修医として勤務することになっているのですが、子供も生まれたため、卒後6年目からはQOLの高い病院に移ろうと思います。
その際に医師転職ドットコムやエムスリーキャリア等の転職サイトを使いながら転職しようかと考えているのですが、転職をする際に認定医、専門医等は必ず必要になるのでしょうか?
また専修医終了後に大学病院に残らない医師の生活についても知りたいです。
~Yahoo!掲示板「Q&A」より抜粋~
この相談に関する回答を見ていきましょう。
認定医や専門医の資格がなくても転職はできます。
こうした医師の転職に関する相談は少なくないのですが、 認定医や専門医の資格を持っていなくても問題なく転職することができます。
たとえ専門医の資格がなくても、指導がしっかりしている病院(指導医のいる病院)で何年経験を積んだかでその医師のスキルを判断してくれます。
例えば、この相談者の場合であれば、 腹部超音波、内視鏡だけの検診(治療はなし)を行っている病院の常勤に転職するといいかもしれません。当直も必要なく平日も少なくても一日は休めるはずです。
また総合病院の一般内科に転職をして、その病院で常勤をしつつ、研究日の一日に内視鏡の検診バイトに行くのも良いでしょう。
こうした働き方を求めて転職する医師も少なくありません。
「認定医」や「専門医」にこだわらくても有意義な医師生活は送れます。
ただし、「認定医」や「専門医」の資格があると転職に有利なのは間違いありません。
「認定医」と「専門医」の違いについて
では、まずは簡単に「認定医」と「専門医」の違いについて説明しましょう。
認定医とは、一定の知識・技量・経験を持つ医師として、医学会が認定した医師のことです。
専門的な知識や技術を持つ認定医が増えることで、医療分野または治療の質が確保されることを目的としています。
認定医よりさらに専門的な知識を取得した医師を『専門医』といいます。
専門医になるためには、まず認定医となってさらに学会から認定を受ける必要があります。
公的な資格ではありませんが、その医師がどれくらいのスキルがあるのかの指標になります。
高度な知識や技量、経験を持つ医師として学会が認定した医師
■専門医
認定医よりさらに高度な知識や技量、経験を持つ医師として学会が認定した医師
現在医師の専門医資格は、
・内科、外科、小児科、眼科、泌尿器科、産婦人科、形成外科などの各科ごとの専門医
・血管、消化器、肝臓、腎臓などの臓器、部位ごとの専門医
・臨床遺伝、漢方、レーザーなどの専門医
など42のカテゴリーについて認定されています。
転職において認定医と専門医は有利?
前述の通り、認定医や専門医の資格がなくても普通に転職はできます。
しかし、これらの資格(特に専門医)を持っていることで転職が有利に行えるのは事実です。
転職活動で優遇される事はもちろん、契約条件交渉において、給与面や勤務体制面などで優遇される事が一般的です。医師として将来開業することを考えている場合には、そのキャリアプランに向けたより良い環境での仕事に就くことが期待できると考えられます。
また、専門医でないと行うことが出来ない書類処理などもあり、医療機関側から「専門医が欲しい」と提示してくるケースも多々あります。
・交渉次第では給与面や勤務体制面などで優遇される
・条件の良い非公開案件も紹介してもらえる
(科目によるが年収が2,000万円近くの求人もある)
・新しい職場でも医療機関の中枢として働ける
(医療機関の役員や院長候補として勤務出来る)
・専門科目の新規設立、機器の導入などにも関われる
専門医資格が取得できる医療機関への転職
あなたが既に認定医の資格を取得した医師であれば、
次はスキルアップして専門医の資格取得を目指すことをおすすめします。
今後のキャリアを考えて、積極的にチャレンジされることが望ましいです。
では、専門医資格はどうやって取得できるのでしょうか。
専門医資格の取得は、指定された医療機関で勤務して取得条件を満たす必要があります。
医師転職サイトの求人情報を見てみると、「専門医の資格取得可」と表示されている案件が多数あります。
指定された専門医の研修施設は症例数が多く、指導体制が整っているため、専門医資格取得の必要な症例数を満たすことが出来るでしょう。
転職サイトの求人情報を活用すれば、専門医の資格を得る機会も好条件で巡ってきます。
利用は無料なので、ぜひ転職エージェントにご相談してみてはいかがでしょうか?