医師はなぜ転職が多いのか？転職するタイミング（時期）と回数

更新日：2021年2月10日

医師という仕事は、意外と転職する機会や回数が多い職業のひとつです。
ある調査では、医師全体の半数が「転職を経験したことがある」と回答しています。
もちろんこれは医局の人事による異動を除いた「転職」です。
医師の中には、４回、５回と転職を経験しているドクターも珍しくありません。

医師の場合、転職回数が多くなるのは、30代から40代にかけてが多いです。
なぜこのタイミングで転職するドクターが多いのでしょうか。

なぜなら、医師としての経験や実力を身につけた頃ですので、医師として今後のキャリアプランを考える時期であり、このまま今の職場で働くか、独立開業をするのか、よりよい職場を求めて転職するか、と働き方を考える先生が多いからです。

30代から40代の医師というのは、転職先でも即戦力となるため、各医療機関でも最も求められていて採用率も高い年代層とも言えます。今回は、そんな医師の転職タイミングと転職回数に関するお話です。

関連記事：医師の転職率はどれくらい？転職する医師が増えている理由

1 医師が転職するタイミングと主な理由
- - 1.0.1 転職理由は何がきっかけ？医師100人に聞いた転職理由ランキング！
2 結婚や出産、育児がきっかけで転職する女性医師
3 転職回数が多いと採用に影響する？
4 医師転職サイトを利用して失敗のリスクを減らす
- - 4.0.1 医師転職サイトおすすめランキング！800人が選ぶ好評ベスト10社

医師が転職するタイミングと主な理由

医師が転職するタイミングは、今後のキャリアプランを考える時期が多いのは前述の通りで、他にも医局内の環境の変化のタイミング（教授の交代など）や、専門医を取得したタイミング、人事に転勤を言い渡されるタイミングなどもあります。

また年代を問わず「医師が転職する主な理由」としては、キャリアアップを目指したい、収入や勤務条件をより良くしたい、ライフスタイルの変化に合わせた働き方をしたい、また女性医師なら出産や子育てと両立するための労働環境の改善、などといった理由がきっかけになることがほとんどです。

医師の転職理由について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

: 転職理由は何がきっかけ？医師100人に聞いた転職理由ランキング！
医師が転職をする理由には、一体どんなものが多いのでしょうか？医師によって、収入、待遇、激務の改善、医局から解放されたい、キャリアアップを目指すためなど、その転職理由はさまざまです。そこで今回は、医 ...

結婚や出産、育児がきっかけで転職する女性医師

特に女性の場合、結婚や出産、育児などでライフスタイルの変化が多いですが、その時々の状況の変化に合わせて働き方も変わっていきます。働き方を変えるということは、必然的に転職をする機会が多くなります。

もし、はじめての出産・子育て後に医師の仕事に復帰する場合は、育児関係・学校の行事なども未経験なことが多く、実際に働きはじめてからの状況が不透明になりがちです。不安に思いつつ常勤の仕事を求めるよりも、まずはスポットやアルバイト・非常勤から現場復帰をし、家庭と仕事の両立に慣らしていく方法がおすすめです。

参考：医師のアルバイトについての記事まとめはこちら

転職回数が多いと採用に影響する？

医師は転職回数が比較的に多い職種ですが、もし短期間で転職を繰り返している場合はデメリットになる可能性もあります。当然雇用側にとっては、短期間の転職癖があるとみなせば「うちでも長く働いてはくれないのではないか？」と判断することもなくはありません。

特に面接と書類選考で気を付けるべきポイントは「激務・人間関係」を理由にしないことです。医師は程度の差はあってもどの病院でもある程度は労力を伴うものです。常勤医として働く場合はなおさらです。そのため激務を理由に転職を決意したとしても、面接や書類選考でそれを言ってしまうと印象が悪くなってしまいます。

ただし、キャリアップのための転職であれば、回数が多くても気にすることはありません。
特に症例数が限られた施設に在籍しているとなかなか経験が積めず、医師としての自己実現が難しくなります。そういった際に専門医の取得が可能な症例数のある病院を探したり、優秀な指導医がいる病院に転職をすることは当然だからです。
むしろキャリアアップに関する理由ならば積極的にアピールしていくべきでしょう。