働き方改革が進められる現代で、医師のアルバイト事情はどうなっているのでしょうか。
実は今(2020年現在)、全国で多くの医師がアルバイトとして勤務しています。
医師のバイトは一般的に時給が高く、自分の都合に合わせて、空き時間を有効活用している医師も多いといいます。
今回は、そんな医師の深刻なアルバイト事情をお話ししたいと思います。
目次
アルバイトをして収入を確保する医師達
医師といえば高給与のイメージに思われがちですが、それは自信で開業したり大手の病院やクリニックの院長クラスのことを指すことが多いです。
医師の中には、普通のサラリーマンとそれほど違わない給料で勤務しているドクターもいるのです。研修医であったり、大学医局に所属する医師は、「市中病院と比べて給与が少ない」などの理由で、アルバイトをして収入を確保することが多いようです。
特に20代の若手医師の場合、大学からの給料だけでは一般企業のサラリーマンと同等か、それより低いことも多く、アルバイトを掛け持ちしてようやく年収400万円に到達するケースもあるのです。
医師のアルバイトは給料が高く人気
常勤医として勤務している病院の状況にも左右されますが、医師にとってアルバイトは副収入として非常に魅力的です。
医師の中には、アルバイトで一時的に生計を立てる人も少なくありません。
特に最近では、当直などのアルバイトのみに頼って生活している医師、いわばフリーター医師もいるほどです。
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医師のアルバイト、半日で5万円を稼ぐ先生も
大学病院で働く勤務医の給与は、思った以上に安いと言われています。
知り合いの40代の大学病院講師は「通常、大学からの給与は年収に換算して700万~800万円まで。教授になっても年収1200万円程度」と語っていました。
また、別の大学病院の准教授は「大学からの給与にはほぼ期待したことはない。現在の年収は900万円台」と言っていました。
国立大学病院の場合、給与は他の一般の大学教員と同じくらいだと言います。
では、そんな大学病院の医師が普通の職業より稼いでいないかといえば、それは違います。常勤で得られる収入を補う方法があります。
それは、医師の「アルバイト」です。
医師免許を持ってさえいれば、かなり高給与のバイトをすることができます。
給与の相場は、半日(医師の世界では「1コマ」)で5万円くらい。
アルバイト業務のない世は、産業医としての企業訪問、胃カメラなど各種検査、献血カーでの問診、夜間の当直と、多岐にわたっています。
この中で、当直はより高額になり、救急患者が来る病院だと1泊で10万円程度になることもあります。最近では救急車対応したらプラス3000円、入院患者に対応したら5000円など、その時の働き方に応じてインセンティブ(成果報酬)を支払うケースも増えています。
常勤と非常勤(バイト)はどちらが得?
では、常勤を疎かにしてでもバイトをした方がいいかと言えば、そんなことはありません。なぜなら、医師を雇う病院側は、基本的には常勤医師の採用を最重要に考え、もしよい医師がいればアルバイト医師は辞めてもらう、といった措置を取っているところが多いです。
傾向として、病院はアルバイト医師よりは常勤医師の体制をしっかり作るという動きが強くなっており、東京都内(特に23区内)の病院においては、アルバイトの求人は以前より少なくなってきています。
結局のところ、アルバイトだけでは医師としての能力開発やキャリアの継続というのは難しく、やはり自分の働き方の中心となる常勤勤務を優先し、もし余力があれば非常勤のアルバイトを1つ2つ程度と考えるのが、一般的な医師の働き方ではないでしょうか。